DVDプレイヤーに表示された映像に、僕は思わず、胃液を吐きそうになる。
さとみの大事な場所が、男の視線に晒されているという事実。
しかもそこは、男性器を受け入れ、ひくつきながら最もいやらしい動きをしている最中だ。
……これが普通の恋愛なら、僕が顔を突っ込むことじゃないのかもしれない。
けど、コイツは確実に、さとみを穢している。幼い身体を、そして心までをも蹂躙しようとしている。

【さとみ】「前の学校のとき、お兄ちゃんが先輩で、私が後輩で。体操着はこのブルマだったから」
【さとみ】「授業とか、体育祭の時とか……
      お兄ちゃん、事あるごとに私のほうに駆け寄ってきてくれて……」


……違う。僕は、さとみが心配だっただけだ。
だってさとみは、梨緒と違ってよく転ぶから。いつも膝や肘を擦り剥いていたから。
いつ怪我しても応急処置できるようにって、消毒用のスプレーと、絆創膏を持って……。

【男】「……お兄ちゃんは、キミのブルマ姿に欲情していたんだよ」
【男】「無理もないとは思うけどね。
    こんなにふんわりしたお尻が、体操着姿だとくっきりわかるんだから」

【さとみ】「あは、そうだったんだ……お兄ちゃんは、ブルマによくじょーするへんたいさんなんだ」
【さとみ】「けど、嬉しいな。それってお兄ちゃんが、
      ブルマな私とセックスしたいって思ったってことだもん」

【男】「ふむ。それじゃあやっぱり、画面の向こうのお兄ちゃんに迫るときは、この格好がいいね」

画面の目の前で、信じられないような内容の話を和気藹々とする、男とさとみ。
現実味の無い状況だからか、僕は自分の股間に血流が集まるのを感じ、必死でそれを抑えた。
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