【さとみ】「ふぁ、あぅう……! ん、んぅ、くぅうン……!」

指の伝う場所も、小さな突起を摘んでみるのも、いつもと同じ。
身体は素直に昂ぶってきて、ぴく、ぴくって腰が跳ねるようになってくる。

【さとみ】「ひ、ぁぅ、うぅう……お兄ちゃん、見て……私のこと、見てよぉ……っ」

なのに、心はじくじくと疼いたまま。
あそこも、胸も気持ちいいのに、胸の奥が、耐えられないくらい、ずきん、ずきんって……。

【さとみ】「れぅ……んく、ちゅる……こく、こくっ……っぷぁ、ぁふ、んんんぅ……ッ!」

そんな痛みを紛らわそうとして、私はお風呂のお湯に口づける。
お兄ちゃんの匂いが残っている液体を、疼きの止まらない身体の奥に流し込んでいく。
ちゅう、するみたいに。つばを交換し合うみたいに。
唇を塞ぎながら、お兄ちゃんが私を気持ちよくしてくれている、そんな場面を想像しながら。

【さとみ】「は、は、んく、くぅ、うぅうっ……! 
      お兄ちゃん、お兄ちゃん、おにぃちゃぁん……っ!」

【さとみ】「ひぁ……ッ! やっ、やぁぁぁあぁあああ〜〜〜〜〜〜ッ!」

頭に描いた空想が、私の身体を高みに押しやっていく。
お股の間からじんわりと蜜がこぼれて、お兄ちゃんのお湯の中に混ざっていく。

【さとみ】「ふぁ……あ、あぁぁ……好き……お兄ちゃん、だい、すき……」

朦朧とする意識の中で、私が吐き出した言葉は、本心そのものだった。
そしてそれは多分、一生伝えることも、伝わることもない想いだった。
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