【梨緒】「はぁ、はぁ……あれ、灯夜……?」
と、汗まみれの梨緒が、僕のほうに視線を移す。
僕は懸命に、彼女に向かって呼びかけた。
【灯夜】「あ……梨緒、梨緒! 気付いてくれた?」
【梨緒】「あ……そっか、来てくれたんだ。灯夜もちんぽ、扱いて欲しいんだね」
【灯夜】「ち、違うよ。待ってて、今そっちに行って、僕が助けるから」
【梨緒】「……なぁんだ、ちんぽくれないんだ」
【梨緒】「じゃ、邪魔しないでよ、役立たず」
【灯夜】「……え……っ」
……冷たい、目。何も感情が篭もってない瞳。
梨緒にあんな目で見られたのは、はじめてだ。
【梨緒】「第一さ、灯夜、なんで今更ここに来たわけ?」
【灯夜】「そ、それは……その……」
【梨緒】「あたしのこと、捨てたくせにさ。
ヒーロー気取りで助けるだなんて。笑わせないでよ、駄目人間」
……僕が、悪いのか……?
もし、そうだとしても、こんな梨緒は見たくなくて。
【灯夜】「……やめ……やめてよ、梨緒……そんな下品な音、立てないでよ……」
【灯夜】「こんなの、僕が知ってる梨緒じゃない……お願いだから、こっち向いてよ……!」 |
|