「燈台守」の青年ジャン・ロタールと、
彼と一緒に暮らす少女メルンが送る日常を描いた物語。
潮騒が聞こえる。開け放った窓からは、
潮と新緑の香りが微風とともに舞い込んでくる。
穏やかな春の陽光が部屋に差し込んでくる。
……平和な春の日々。
そんな日常の中を、ジャンとメルンは生活している。
一緒に食事をし、他愛のない会話をし、ふざけ合う、
平和で平穏な生活。
ここ何年か続くそんな日常に、ジャンは満足していた。
ジャンは、昔受けた心の傷を癒すためにここにいる。
けれど、その傷は、ふとしたことで再び傷口を広げる。
傷を癒し、幸福な日常を維持することができるのか。
それとも、広がった傷口……精神の負荷に耐えかねて、
メルンをも巻き込んで破滅するか。
その境界は、微妙で微細だ。
そして、その境界上に、ジャンは立っている。
優しく日常を逸脱する、リリカル・ラヴストーリー。
デジタルノベルで登場。
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