敷を飛び出した孤独な少女は雨の都会を彷徨う。

しかし…運命は少女が悲劇の舞台より降りるのを許さない。

女の自我はひび割れて、自分を捨てた両親への激しい憎悪だけが心を支配する。男達の粗暴な欲望の前に無力に火照るその肌を激しく呪う――

流転の悲劇(トラディジー)、ついに終幕(フィナーレ)。
思い出さずに済むもの

でも本当に痛むのはまだ火照り醒め残るこの肌だった。

わたしはこの手品にずっとかけられていたかった――
可南子、流転。
絶望の城を飛び出した先、そこは世界の底だった――
へっ、そうやって最初から素直にやりゃあいいモンを…
嬢ちゃんも俺も、不憫な星の下に生まれちまったもんだ
可南子、言われるがままに顔だけでは受けきれなかった精液を両手ですくう。それでも指の間からこぼれてゆく。 オメエみてぇな無愛想で芸のねェガキ、ここのクズ客でもなきゃ抱こうなんざ思うわきゃねェんだからな!
でも、悲しみは、孤独ははるかに烈しくわたしを打ちのめす。 脚本・演出:うつろあくた 原画:さっぽろももこ
音楽:BIGたあぼう

わたしは自分が裸足なのにはじめて気づく。
どうせこれより堕ちる底なんてなかったから――
三話完結
最終話 『かなりあ』
現在発売中の『DEVOTE2』おまけディスクに収録されています。
雨脚は更に勢いを増していた――
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02.08.09.RENEW