新人ウェイトレス。友人のなつきに誘われて、バイトを始める。

大人しく奥手で、クラスの男子生徒ともなかなか話せない。というか男の子と話すこと=不良という変な図式が頭の中で成立している。ついこの間まで、男の子とカラオケに行ったりすることを不純異性交遊だと思っていた。律儀な性格で、校則などは律儀に守るタイプ。

自分の価値というものを今一つ把握しておらず、密かに(本当は公然と)クラスの男子の間で人気があることに全く気づいていない。

歳の離れた兄がいるが、3年ほど前から消息を絶っている。とある事件に関わったとして指名手配中だが、春菜は兄の無実を信じている。
春菜の友人。学校でも春菜と同じクラス。

春菜とは違って明るく元気で活発な少女。しかし男の子と付き合った経験はない。純朴な春菜のことをからかいながらも、好きな人と2人きりになると上がってしまってまともに話せなくなる。実は遊びにもグループでしか行ったことがない。なので、私生活は結構地味。

実は学校の成績は優秀で、家族や先生からも期待されている。期待に応えることはそんなに嫌なことではなかったので、特に趣味も持たずに家で勉強していることが多かった。しかし、「若い時間をもっと有意義に使わないと!」と突然思い立ってバイトを始める。一人では不安なので春菜を強引に誘う。
ベテランのウェイトレス。春菜たちの先輩であり、ウェイトレスの中では一番の古株。仕事をてきぱきとこなし、同僚たちから慕われている。

ウェイトレスとしての業務に限らず、掃除、洗濯、整理整頓といった、こまごまとした根気が要る作業が得意。

外面は明るいものの本当は恐がりで自罰的な性格で、常に怒られはしないかとびくびくしている。他人の感情を常に気にしていて、自分の気持ちを抑圧している。

本当の感情を表に出さない反面、業務用の笑顔を取り繕うのは非常に巧くなっており、また細かいところによく気がつくので、ウェイトレスの仕事は自分に向いていると思っている。
ウェイトレス。

本業は大学生で、南条と同じゼミに所属している。

昔南条に助けられたことがあり、そのことが縁で南条のことが気になっている。しかしそれは好意というより知的好奇心に近い感情。世界から浮き上がっているように見える南条のことが妙に気になっている。

次第に大学に姿を見せなくなった南条を心配し、大学に戻るよう説得するため同じ職場で働くようになった。そのことを周囲の人間は知らない。
不用意に余計なこと(しかも本質的なこと)を言って、南条を苛立たせることが多い。
他店からヘルプとしてやって来たウェイトレス。

しかしヘルプというのは体裁で、厄介者を押しつけられたというのが本当のところ。良く言えば愛想が良く、悪く言えば馴れ馴れしいので客とトラブルを起こすことが多い。

仕事はかなり適当で、「恐そうな」客が来ると逃げるし、やたらと自分がサボるためのアイディアを思いつく。かといってやる気がないかといえばそういうこともなく、珍妙なメニューやサービスをよく思いつく(そして当然のように却下される)。

ミスは多いがへこたれない。「人生はドラマ」が座右の銘。
物語中盤、五十嵐に代わって赴任してくる女性店長。本社の重役の娘。

上がり症でアドリブ能力に乏しく、トラブル等があるとあたふたして即座に立ち回ることができない。トラブルがなくても、元々器用でないのですぐに皿を割ってしまったりする。

裕福な家で家族や犬に囲まれて幸せに育ち、悲しいことを知らない。今まで生きてきて一番の悲しみは、ペットの犬が死んだこと。根本的に世間知らず。

最近一人暮らしを始めたが、実家のすぐ近くで、しょっちゅう母親が世話を焼きに来るので、ちっとも自立できない。疑うことを知らず、人を言うことをすぐに信じてしまう。
主人公。フロア担当のチーフ。仕事面では有能で、他のスタッフや社員からも頼りにされている。

表面上は普通に人と接しているが、内面は冷めており、人とは常に距離を置いている。

現在、香苗と真奈美を支配下に置いているが、他人を支配下に置くということも望んでいない。どのようなものであれ、他人と関係を築くということを煩わしく思っている。ただ完全に無機的な人間かといえばそういうことでもなく、表層的な会話や出来事を楽しむことはできる。

一応大学生で、ゼミにも配属されているが、大学にはほとんど顔を出していない。
店長。仕事に関しては非常に有能だが、面倒臭がりの怠け者なので、実務は副店長や南条に任せきり。

昔はやり手で通っておりエリートコースを進んでいたが、訴訟沙汰に巻き込まれて責任を押し付けられて左遷。以降一店長として、客観的にはドロップアウトしてくすぶりつつも、本人としては責任感や出世から開放されて悠々自適の生活を楽しんでいる。

新しい人生の慰みとして、手練手管を使ってウェイトレスの身体を自分のものにするという行為を始める。性的な愉しみよりも人生にちょっとした起伏を欲してのことだった。

南条を陵辱行為に引きずり込んだ張本人。